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相続税の障害者の税額控除を知っていますか?

相続税の申告をする際に、相続人の中に障害者の方がいる場合には相続税額から一定の金額を差し引くことができる「障害者控除」という控除があります。 障害の程度によって控除する金額が変わってきますので、どんな人がいくら控除を受けることができるのか説明します。

障害者控除が受けられる人

障害者控除を使うことができるのは次の3つの全ての要件を満たしている人となります。
 ・相続や遺贈で財産を取得した時に日本国内に住所がある人
 ・相続や遺贈で財産を取得した時に障害者である人
 ・相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人であること

いくら控除ができるのか

その障害者の方が満85歳になるまでの年数1年につき10万円で計算した額(特別障害者の場合には1年につき20万円)を相続税額から控除ができます。

 <一般障害者の場合>
    控除額=(85歳-相続開始時の年齢)×10万円

 <特別障害者の場合>
    控除額=(85歳-相続開始時の年齢)×20万円

たとえば、相続開始時の年齢が60歳の場合には次の金額を控除することができます。
 (一般障害者)  控除額=(85歳-60歳)×10万円=250万円
 (特別障害者)  控除額=(85歳-60歳)×20万円=500万円

※以前にも障害者控除を受けたことがある場合
 障害者控除は何度も同じ金額で受けることが出来るわけではありません。
 その障害者の方が今回の相続以前の相続においても障害者控除を受けているときは、控除額が制限されるのでご注意ください。

控除額があまった時

障害者控除は控除をすることができる金額が大きくなるケースも多いです。
そのためその控除額を相続税額から全額引ききれない場合があります。
その場合にはその控除しきれなかった部分の金額をその障害者の方の扶養義務者(配偶者、直系血族及び兄弟姉妹のほか、3親等内の親族のうち一定の者)の相続税額から差し引くことができます。
つまり他の相続人に分けることができるのです。

さいごに

障害者控除は相続税額から直接控除額を引くことができるので、税負担をかなり軽くすることができます。
また控除額も大きくなるケースがあるので相続税の納税額がゼロとなる場合もあります。
納付額がゼロとなった場合には申告は不要となります(小規模宅地等の特例など他の特例を適用しない場合に限ります)。
ただし相続税の申告に関しては、相続財産の漏れがないか、また障害者の要件に合っているのかどうかなど、確認すべきことはたくさんあります。
相続税の申告に関して少しでも不安のある方は専門家である税理士に相談することをお勧めます。
安心して相続税の申告をするのかしないのか分かりたいですよね。
はなより税理士事務所では分かりやすく丁寧をモットーに相談に応じます。

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